シリーズ第3回目をむかえました、『めくるめく猫の世界へようこそ』。
3回目にして早くも、タイトルちょっと長すぎじゃねえかと思い始めたコーシュカです。
そのうち突然変わるかもしれないけど華麗にスルーしてやってください。←って言ってるそばから「第◯回」の表記外してるー!笑
さて、前回までは『猫の歴史』についてお勉強しましたが、今回からは猫のからだについて書いていこうと思います。
まずはその魅力的な『目』の不思議。
大きくてキラキラ輝く宝石のような猫の瞳。
そんな魅惑の瞳にじっと見つめられ、そのあとにウインクするように両目をギュッとされた時にはもう鼻血ブッシャーですよね。
まあそんな時は大体何かをおねだりされる時なんですけど・・・
わかってるよ、君の魂胆はね!見え見えなんですよ。
自分でわかってんでしょうに、かわいいフリして。目ギュってしてちょっとかわいい声で鳴けば美味しいものもらえるの知ってんだよね。
でもそうはいかないよ、今回ばかりは騙されないんだから。
ちゅ〜る1本だけねっ!
もくじ
猫の目のしくみ。なぜ光るの?暗闇でも見えるわけとは
はぁ〜、うっとりしますよね、猫の目。
見てたら吸い込まれそうになります。まあ吸い込まれる前に大体目そらされるんですけどね。←
そんな猫の目で一番の不思議といったら、やはり暗いとこでシャキーーーーンって光ることじゃないでしょうか。
我が家のお猫さまの目が光る時といえば、冬に布団に潜り込んできて中の猫の様子をこっそりのぞき見したら、気づかれて目が合った時には既にシャキーーーーン状態。
俗に言うニャルソックビームですね。
でもこれ、なんで光るの?そんでもって人間が寝静まった暗闇の中、なんで走り回ったりできんの?
そんな謎をごかいケツ!
引用元:Santen
まずは上の図を見ていただきたい。
実は、猫の目って基本的な構造は人と同じなんです。
でも猫の場合、網膜(カメラでいうフィルムの役割)と脈絡膜(援用補給や暗幕の役割)の間にタペタム(輝膜ともいう)と呼ばれる、光を反射する部分が存在します。
パッと見「ペプラム」かと思ったけど別物だよ!
タペタムは目の膜でペプラムは洋服だよ!
そしてこのタペタムに当たって反射した光が目の中で増幅され、薄暗い場面でもわずかな光があればキラッと光ったり、カメラのフラッシュなどで光を当てた時にはビガーーーーーッと光ったりするんですね。
簡単にいうと、自転車の反射板みたいな感じ。
で、その増幅された光のおかげで猫自身も暗闇で目が見えるようになっています。
人間と比較するとおよそ6分の1程度の光でも猫の場合は物を見分けられると言われています。
反射板を備えた暗視カメラってことでオーケー?
ちなみにこの便利なタペタムは残念ながら人にはないのですが、同じネコ科のライオンはもちろん、犬や馬、クジラなどの哺乳類は結構みんなタペタム備わってます。
めっちゃ便利なのにね。人間だってタペタム欲しい。。
けれども逆にその分強い光には弱いので、猫の写真を撮るときはフラッシュ厳禁ですよ!
猫の瞳孔。まんまる→縦長のワケ
この縦長のスリット状の目、猫以外だとキツネが代表的でしょうかね。
まん丸黒目になったり、シュッと瞳孔が閉じて綺麗な色のガラス玉みたいになる瞳、くるくる変わるお目々は見ていて面白いです。
ご存知のとおり人間の瞳孔は円形。犬や猿もそうですね。
そして馬やヒツジ、クジラなどはなんと横長の楕円形です。
この違い、なんだか面白いですよね。
勝手なイメージだけど、縦長→性格キツイ、円形→調子に乗るタイプ、楕円形→のんびり屋さん、な感じするー
縦長の瞳孔は基本的に夜行性の動物、円形と楕円形の瞳孔は昼行性の動物に多く認められます。
中でも横長楕円形の動物に関しては目の付いている位置に関係しているらしく、確かにそう言われると上記に挙げた動物は目が横についてますよね。
これ、草原などの広く明るい場所で瞳孔を縮めた時でも、敵を素早く発見できるようにより広い視野を確保するためこの楕円形になったそうなのですが、だとすると猫の縦長のスリット状はどういう理由があるのでしょうか。
考えられるのはまず、スリット状のため瞳孔の大きさを素早く変えることで、猫の感受性の高い目を光から守る役割。
人間の瞳孔にも同じような役割がありますが、猫のように目を開けた状態で光の量を素早くゼロに近いところまで抑えられるまでの機能はありません。
また、縦長の障害物(草や茂みなど)が多いところで狩りを行うためにこのような形になったとも言われています。
ちなみに、猫の瞳孔がまんまるになったり縦長になったりするのって実は明るさや暗さだけが理由じゃないんです。
明るい場所なのに瞳孔まん丸だったら、興奮や驚き、もしくは恐怖を感じているはずです。
逆に暗い場所で瞳孔が縦長で細くなっていたとしたら・・・気をつけて!その猫は攻撃態勢に入ってます!めっちゃ機嫌悪くて威嚇されるかも。
普通サイズの時はリラックスしている時。撫でまくるチャンスです。でもやりすぎると怒られるので注意しましょう。
猫にとって世界はどういう風に見えているの?
気になる・・・猫にとって世界は・・・いや、私はどういう風に見えているの?←どうでもいい
猫と人間の見え方の違いを画像で比べてみよう
これ、海外のアーティストNICKOLAY LAMM氏がめっちゃわかりやすく画像で比較してくれているので紹介します。
※実際の猫が見た景色ではないですが、眼科医や猫専門家たちの意見を参考にしながら作製したものなので実際のものにかなり近いと思います。
それではどうぞ。(上の画像が人間で、下の画像が猫ですよ)
画像引用元:nickolaylamm.com
画像引用元:nickolaylamm.com
猫の視野
画像を見比べて、まず一つ目の違いに気がつきます。
猫の視野広っ。
人間の画像の方では両端部分が少し黒くなってますよね。これ、見えない部分です。
人間はおおよそ180度見渡すことができるのですが、猫の場合は約200度。
ということは、ちょっと猫の方が視野が広いんです。
人間より常に広い範囲を見てるんだね。
見られてないと思って変なことするのやめよう・・・
猫の視力
そして次に、人間と比べてなんか全体的にボヤァ〜っとモヤ〜っとしてますよね。
実は猫が鮮明に物が見える距離は、せいぜい6mほど。
人間は30〜60mくらい離れていても物が見分けられるので、猫は人間の10分の1ほどの視力しかないってことですね。
それに加えて止まっている物を見る視力(静止視力)も人間に比べると弱いので、余計にボヤッとモヤっと見えるようです。
ですが、動くものをとらえる視力(動体視力)は人間よりもはるかに優れているので、獲物を捕まえるにはこちらの方が猫にとっては優先すべき視力だったってことですね。
ちなみに、猫は目は頭の大きさに対してめっちゃ大きく、人の目の約3分の2ほどもあるんです。
人間の場合は水晶体(黒目)と強膜(白目)が見えてますけど、猫って基本白目のところって見えないですよね。眼球の大きさに対してそれだけ黒目部分が大きいということです。
なので、その水晶体にかぶさる角膜も大きくとってもぶ厚いものとなっているため、光の屈折率により猫の目は近視なんですね。
猫の色覚
それから画像でわかることといえば色の違い。
人間と比べると全体的に色がうっす〜い感じしませんか?ちょっとセピアがかった感じ。
これは猫の目の色を区別する細胞に関係しています。
まず人間と猫に共通してある目の細胞には、明るい場所で色を認識することができる錐体(すいたい)細胞と、色を区別することはできないけどわずかな光でも感知することができる桿体(かんたい)細胞があります。
この錐体細胞の数が人間より少ない猫の目が認識できるのは青紫色と黄緑色、そしてわずかに緑もあると考えられていますが、赤系の色は識別できません。
だから上記の画像では赤をはじめ茶色やオレンジは全て黄色っぽい色になってるんですね。
ただ、その代わりに桿体細胞のほうは人間よりも多いため、弱い光でもそれを集めて暗闇で物を見ることができるのです。
画像では最後の2枚が夜の場面なのですが、まさに暗視カメラのようですね!
えーっと…赤系の色が見えないってことは、よくオヤツのカリカリや猫用のオモチャで赤い色付きのやつあるけど全く意味のない着色ってことよね・・・
ということで、私も次から猫になんか買う時は赤系の色に注意してみることにします。。
猫の目の魅力、まだまだあって書ききれなかったから後半につづきまーす!
\めっちゃ気になる続きはこちらから/
【猫学】めくるめく猫の世界へようこそ。〜目の不思議・後編〜