吹き抜け・・・それは庶民の憧れ。
高い天井、広い空間、部屋の奥まで差し込む光。
家を購入、もしくは建てようと思っている人は一度は頭に浮かぶ間取りではないでしょうか。
けれどもやはり不安はつきものですよね。
「オシャレだけどやっぱり光熱費がかさむんじゃないの?」
「吹き抜けの家に住みたいけど寒いってよく聞くから迷ってて…」
今回はそんな疑問を、実際に吹き抜けのある家に1年間住んでみた私コーシュカが、リアルな目線でメリットデメリットまるっとまとめてお伝えしていきますよー!
もくじ
そもそも吹き抜けとはなんぞや
画像引用元:三井ホーム公式サイト
はい、こんなのです。←
これはなんと贅沢な吹き抜けでしょう・・・
素敵すぎてウチの吹き抜け写真出し損ねたー!
このページを訪れたってことはみなさん概ねご存知かとは思うのですが、念のため知らない方のために簡単に説明させていただきます。
吹き抜けとは、各フロアの天井や床を取っ払って、その上下を合体させて筒抜けにしたスペースのことですね。
え?逆にわかりにくい??
えーっとじゃあ上の写真で言うと、1階の天井の一部がぽっかり空いて2階と空間が繋がってますね?
そう、これが「吹き抜け」なのです。
我が家が吹き抜けを選んだ理由
これは立地が大きく関係してますね。
我が家の土地の南側に位置するお隣さんの家はかなり古い平屋です。
何しろ2階部分がない平屋なので、我が家は1階にある窓だけでも十分明るい日差しが入ってきます。
けれども古い家なので、近い将来に建て替え、もしくは土地が売られて新築で2階建の家が建てられる可能性がありますよね。
そうすると1階は光が遮られ、一転暗いリビングとなってしまいます。。
我が家のメーカーの担当さんが予めそれを見越して、吹き抜けで明かりを取り込むか2階リビングにした方が将来的に安心だとアドバイスしてくれました。
デキる担当だな!!!
ただ、1階リビング掃き出し窓からフラットに続くウッドデッキを作りたかった私たちは、その時点で吹き抜けの案に若干傾いておりまして。
その後設計士さんが「吹き抜け」と「2階リビング」二つのパターンで参考間取りを描いてくれたのですが、吹き抜けの方の間取りがやはりしっくりきて最終的に決めた感じです。
2階リビングで勾配天井ってのもすごく素敵案だったのですが、そのかわり1階の部屋などに光が入りにくくなってしまうんですよね。。
それと裏の家が我が家より高さがある土地に建っている為、2階リビングにするとちょうどそこから丸見えになってしまう…というのもネックでした。
そんな経緯で、我が家は庶民の憧れである「吹き抜けのある家」に住むことになったのです。
吹き抜けのメリット
圧倒的にオシャレ
これはもう憧れる理由そのものであります。
ちょっと吹き抜けにするだけでモデルハウスのようなシャレオツ空間に!
シーリングファンは機能面で吹き抜けに設置するべきアイテムですが、これを設置するだけで見た目的にオシャレ感更に大幅アップ!
とにかく明るい
これは吹き抜けに窓をつけた場合ですが(大体つけると思う)、上の階の窓からの光が部屋の奥まで届くようになり昼間はそりゃあもう明るい。
もし南側のお隣さんが将来2階建てにしても、吹き抜け窓からの光があれば全く問題ありません。
開放感ハンパない
1階の天井が2階の天井の高さになってるわけなので、視覚効果で実際の部屋の広さよりも広く見えるんですねー。
そして我が家では基本的に各部屋のドアは開けっ放しなので、これまた一つの空間になってより開放感をアップさせている要素でもあります。
部屋ごとの温度差が少ない
そりゃ1階と2階が一体化してますからね、当たり前のことかもしれません。
さらに各部屋のドアを開けっ放しにしている我が家では、夏でも冬でもエアコン1台で大体どの部屋も気温に大差ありません。
あ、さすがに玄関だけは冬場はちょっと寒いですけどね。
洗濯物がよく乾く
見てください、我が家の吹き抜けの画期的な使い方!↓↓↓
うわー、オシャレな吹き抜けが台無し・・・
とか今思いましたね?
いいんです!お客さんが来た時にササッと片付ければいいんです!!←
だってすごく良く乾くんですよ、ここ。
特に冬場なんてすぐ乾くし、その乾くまでの間ちょっとした加湿器にもなります。笑
タオルやシーツ類、ズボンって地味に干すのめんどくさいんですよね。デカイし。
ここならヒョイっとかけるだけでオッケー!
洗濯機に洗濯乾燥機能ついてはいるんですが、電気代節約にもなるし梅雨時期以外は大物は基本ここで干してます。
吹き抜けのデメリット
音や料理の匂いが筒抜け
1階と2階の空間が繋がっているので、これは覚悟していました。
音に関しては今の所筒抜けでも問題なくて、むしろリビングで息子が遊んでる時にその様子を聞きながら2階で用事を済ましたりできるのでメリットでもあります。
しかしこれから息子が成長して自分の部屋を持ち思春期くらいになったら、色々な面でお互い気になる部分が出てくるんだろうなーと。。
これはその家族が個々のプライバシーをどのくらい重要視しているのかにもよりますね。
どうしよう、いつか息子の部屋から卑猥な音声が聞こえてくるかも・・・
うん、それはまだ考えないでおこう。。いやむしろ健全だ!←
匂いについては、私はドライカレーをよく作るのですがやはり2階までカレーの匂いは届きます。
けれども嫌な匂いではないし、翌日まで匂いが残るといった事はないので、個人的にはそこまで気になる事ではないですね。
ただ、魚をよく焼いたり屋内で焼肉を頻繁にしたりするご家庭であれば結構気になるかもしれません。
吹き抜け窓の掃除やファンのメンテナンスがしにくい
なんせ2階の高さにあるもんですからね。
普通の家庭用の脚立なんかじゃ届きません。
ただ掃除に関してはホームセンターやネットなどで、伸ばしたらかなりの長さになる伸縮タイプのワイパーが売っていたりします。
また、吹き抜けの天井にはシーリングファンをつける事が多いですが、掃除は上記のような道具で何とかなります。
けれどもしファンが傾いてしまったり調子が悪くなったりした時には、通常の脚立で届かないために自分でメンテナンスができません。
業者さんに頼んでめっちゃ高い脚立を持ってきてもらう必要があります。
こういう点ではちょっと面倒なのと、余計なお金が発生する場合があるのでデメリットと言えますね。
2階のスペースが吹き抜け分狭くなる
そうそう、これね。
土地が広くて家もめっちゃデカイって場合は関係ないお話なんですが。。
土地がある程度狭くて建てる家のスペースが限られている場合、吹き抜けにするかその分2階のスペースを広くするのかという選択に迫られます。
我が家の場合は部屋数も多くなく、そこまで部屋の広さにもこだわりが無かったので、狭いながらも吹き抜けのスペースを確保する事ができました。
けれども逆に同じ条件で部屋数も欲しくて各部屋も広い方がいい方や、2階に広いテラスバルコニー的なものを作りたい場合などには、吹き抜けを作る事で何かを諦めなくてはいけなくなるかも。
吹き抜けのある家は寒いって本当?
そう、これよく聞くんです。
だから多少は覚悟してたんですよね、寒いの。
でも実際住んでみたら
あれ、意外と寒くない・・・
そうなんです。
すごい暖かいわけじゃないけど、そこまで寒くもない。
もちろん暖房つけてる前提ですがね。
そもそもなぜ「吹き抜け」が寒いと思われているのかというと、暖かい空気は上へ流れ、冷たい空気は下へ流れる、という現象があるわけで。
で、吹き抜けの場合は1階と2階がつながっているために暖かい空気が2階に、冷たい空気が1階に流れてしまい、1階がずっと寒いままなのでは?という事ですね。
しかし!
実はそれを解消してくれるのがあのオシャレなアイテム。
シーリングファンなのです。
↑
我が家は別のにしちゃったけど、これカッコいいですよねー。
これを吹き抜けの天井につけて回転させることによって、上に流れようとしている暖かい空気を下に押し戻してくれるんですねー。
私、今まで天井が高い小洒落たカフェやショップなどでこれを見かけた時、ただのオシャレアイテムだと思ってたんです。
けれど実はちゃんとした用途があったんですね。
見せかけだけのただのオシャレバカだと思っててごめんなさい!←
外見で一目惚れしたけど中身知って惚れなおした、みたいな。
そして結局のところ、寒いかどうかは家の性能によります。
最近の新しい家では昔と比べて断熱・気密性ともに高くなっているので、一度部屋を暖めたり冷やしたりすればその状態を保ちやすくなっているんですね。
それに加えて、家の中で一番熱が逃げやすい窓を樹脂サッシにする事で、更に温度を維持する事ができるようになります。
なので、「吹き抜けは寒い」というのは一昔前の常識であったかもしれませんが、現在はそれがかなり改善されているという事を身を以て体感しております。
ただ、私は暑がりですが寒さには強い方です。
やはり真冬にもなるとさすがに足元スースーするので、もしそれが耐えられない寒がりの方の場合は、対策として床暖房をつけておく事をオススメします。
私は冬でも裸足です。
え、温活?なにそれ温泉に毎日入る活動的な?
ちなみに我が家では基本的に1階のエアコン1台だけで家全体を賄えてます。
全館空調とかなり迷ったのですが、将来のメンテナンス面で不安があったのと、結構すぐに窓を開けたがる夫婦だった為に採用に至りませんでした。
結果的にエアコン1台で全館空調ばりに家全体を賄えているので、我が家の場合は採用しなくて正解でしたね。
でもそれを実現できたのは「吹き抜け」だからです。
てことで
結論。
家の性能の高さとシーリングファンがあれば、吹き抜けでもそこまで寒くない。
「そこまで」ってとこがミソ!
吹き抜けは光熱費が高くなるって本当?我が家の電気代公開
これは先ほどの「吹き抜け寒い説」から派生して、寒いってことは光熱費(特に冬の暖房費)が高くなるのではないか、というものですね。
ちなみに下のグラフは直近の我が家の電気料金です。
12月分(11月15日〜12月14日)の電気代は10,654円でした。
(参考:主契約10kVA、東電スマートライフL、オール電化、食洗機は1日1回使用、30坪、3人家族のうち2人はほぼ家にいる、11月下旬頃からエアコン1台のみ基本朝から付けっ放しで就寝前に消す)
※日中の太陽光発電の自家消費分が引かれている結果なので、それを含めると2,500円ほど上がると思われます。
太陽光発電分の約2,500円分を上乗せしたとして約13,154円。
ちなみに、以前住んでいた今よりも狭い2LDKのアパート(オール電化)では、同じ時期でそこまで変わらないか少し安いくらいの料金だったかと思います。
その時よりも広くなり、そして吹き抜けもあり、月の3分の2ほどは日中のエアコン付けっ放しでこの料金。
オール電化の吹き抜け戸建てにしては安い方ではないでしょうか。
これは先ほどもお話ししたとおり、家自体の性能が高い為に室内の熱が保たれ、無駄な電力を使わずにすんでいるからだと思われます。
それからもう一つはエアコンの性能。
高効率のエアコンを選ぶことによって、エアコン本体の価格は高くなりますが普段使う電気代を抑えることができるようになるんですね。
そんなわけで、ぜひ皆さんの家の光熱費と比べてみて参考にしてください。
我が家の吹き抜けの間取りを公開
そんな我が家の吹き抜けの間取り、どどーん!
4.5畳弱の部屋ひとつ作れるサイズの吹き抜けでございます。
窓際にスケルトン(ストリップ)階段。
吹き抜けの下はダイニングになっていて、天気がいい日のランチタイムはちょうど日が差し込んで明るく気分が上がります。
吹き抜け上の手すり部分は縦格子タイプになっているので、2階のホール(廊下)も影ができず暗くならない仕様です。
天井にはシーリングファン。
吹き抜けの窓は三連のでっかいFIX窓。
その窓からの光を有効活用できるように、2階の部屋には引き戸や内窓を設置して光が入るようにしました。
建築中、実際の吹き抜けを初めて見たときに
吹き抜け思ったより広っ!!!
と、正直もう少し狭くても良かったかな・・・と若干後悔していたのですが、住んでみたらこの広さが快適だったので安心したものです。
で、結局吹き抜けにして良かったの?
家族構成とかでね、やっぱり吹き抜けにしないほうがいい場合ってあると思うんですよ。
例えば二世帯住宅で1階の両親と2階の子供夫婦とかの場合はなるべくキッチリ分けたいですよね。
あとは音楽や映画などを大音量で視聴したい人が家族にいる場合、吹き抜けだと自宅内で騒音問題が勃発する危険性もなくもない。。
それから家に対してオシャレ要素とか開放感とか明るさを全く求めていない人にとっては、吹き抜けはデメリットしかないかもしれませんね。
我が家はそういった家族構成や価値観ではなく息子もまだ小さい故に、デメリットとなるような事でもメリットと感じるところがあったりします。
なので、今の所はやはり吹き抜けにして良かったと思ってます。
何より寒いとか電気代かかるとかそういうのがもしあったとしても、
このオシャレな空間はそれに勝るものがあるのです!(キリッ)
住んで1年なのでまだ飽きてないだけかもしれませんが、いつもダイニングでご飯を食べながらふと見上げると目の前に洒落乙な吹き抜け空間が広がっている・・・
ふわ〜、こんな開放的でオシャレな家に住めるなんて幸せ♡
と、毎日ウキウキで過ごせます。
さらに吹き抜けの上から猫がひょっこり顔を出して覗いていようもんなら即キュン死。
ええっと、もしもし?これって・・・うんうん、そうですよね。
THE・自☆己☆満☆!
もしかしたら今後息子が大きくなった時に
もっとプライベート重視な家が良かった!
とかほざいた事を言い出すかもしれませんが、その時は伝家の宝刀
知らんがな
でその場を収めようと思います。
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